こんにちは、アメリカのグンマーのゆきです!
ニューヨークが東京だとしたら、地理・環境的にもここは群馬…。ということで、引き続きグンマーとして、海外生活のあれこれをつづっていきたいと思います!
さて、今日はボストン茶会事件船と博物館のツアーを紹介したいと思います。この博物館はアメリカ独立のきっかけとなった『ボストン茶会事件』を体験できるユニークな博物館です。
この記事でわかること
- 【見どころ】劇場型⁉博物館の紹介
- 【紹介】ホームページでのチケット購入方法
- 【体験談】ボストン湾に茶箱を投げてみた
アメリカ合衆国誕生に大きく関わる事件を体験して学べる博物館です。私たち同様、初めてのボストン観光にもおすすめのスポットですので、ぜひご覧ください。
実際に私たちが歩いたボストンの超定番観光ルートはこちらの記事で紹介しています。屋内の観光スポットが多いので、寒い時でも天候いまいちな時でも使えるルートだと思います。
ボストン茶会事件とは
そもそもボストン茶会事件とはどのような事件なのでしょうか?世界史でやりましたが単語を覚えているだけでさっぱり忘れました・・。さっくりまとめます。
1620年、イギリスを離れ新天地を目指す人々がメイフラワー号に乗って、アメリカ東海岸にやってきます。それから約150年、東海岸はいまだイギリスの植民地として統治下にありました。
1770年代、イギリスはフランスとの戦争で財政が窮乏。「課税して賄おう」と、鉛・塗料・ガラス・紙など多くのモノに課税していきます。
また、イギリス貿易の主力である『東インド会社』の経営不振を救うため、植民地でのお茶の独占販売権を東インド会社に与える茶法を制定しました。これによりアメリカ東海岸の人々は、イギリスを通じてしかお茶を購入することができなくなります。
植民地であるため政治に参加できないにも関わらず一方的に課税され続けてきたこと、また生活必需品のお茶まで価格高騰することが目に見え、ついにアメリカ東海岸の人々の怒りは爆発します。ボストン港に停泊する船に乗り込み、東インド会社の茶箱を海に投げ捨てたのでした。
こののち、東海岸の人々とイギリスは実際に火花を散らすことになり、アメリカ独立戦争、アメリカ合衆国の誕生へとつながっていきます。植民地アメリカが独立するきっかけとなった事件であることから、ボストン茶会事件はアメリカ史の中で重大事件として扱われています。
ボストン茶会事件船と博物館
概要
所在地 | 306 Congress St, Boston, MA 02210 |
時間 | 午前10時~午後16時 月曜日~日曜日 |
電車 | South Stationから徒歩5分 |
駐車場 | Farnsworth Street Garage Atlantic Wharf Garage |
HP | Boston Tea Party Ships & Museum | #1 Best Patriotic Attraction |
Boston Tea Party Ships & Museumは、アメリカ独立のきっかけとなった『ボストン茶会事件』を体感できる博物館です。各回最大100人ほど、30分ごとに行われるツアーに参加します。
遡ること1773年12月16日、イギリス議会で新たな課税法が制定されたことに反発し、ボストンで抗議集会が行われています。ツアー参加者はそれぞれ役が与えられるので、その人物になったつもりで集会に参加し、ボストン湾に茶箱を投げ入れに行こう、という設定です。
チケット購入方法
値段
お値段表はこちら。表の値段は最低価格で祝日や休暇シーズンはお値段が高くなります。事件が起こった12月16日は入館料が無料になりますので、その日を狙うのもよいかもしれません!チケットはホームページ、あるいは博物館の入り口で購入できます。チケット購入時に日時を指定します。
12歳以上 | 32ドル~ |
2歳~12歳 | 25ドル~ |
2歳未満 | 無料 |
博物館訪問の前日にホームぺージを見たところ各回20人前後の空席があったので余裕かと思っていたのですが、いざ博物館に行ってみると案外混んでいました。現地でチケットを購入したところ、直近の回は満席で、次の回に参加するため約40分待ちました。
夏など人気観光シーズンは、事前購入が良いかもしれません
オンラインチケット購入方法
ホームページからのチケット購入方法です。当日ツアー開始時刻10分前くらいになると、博物館のチケット売り場の横に人が集まり始めます。そこでスマホの画面などでQRコード表示させ、係りの人に見せればOKです。
- チケットは払い戻し不可です
- ツアー開始時間の24時間前まで日時変更可能です
- ツアー開始5~15分前までに受付してください
- 5分前までに受付しないと予約は変更されます
- 遅刻した場合、可能な限り次の会のツアーに参加させてもらえます
①ホームページ、枠線で囲んだボタンをクリック
②人数と、カレンダーから日時を選択
③人数・金額を確認、問題なければ次へ
④購入
博物館訪問レポート
集合、すでに熱い
博物館の入り口はチケットを買う人、ツアー開始待ちの人、お土産購入する人でごちゃごちゃしていていました。開始時間の15分前くらいになるとチケット売り場の横で、係りの人がチケットのスキャンを始めます。
ツアーの案内役の人たちはタイムスリップしてきたかのような服装で、「イギリスに抗議の声をあげよう!」といきり立っているので話し方も血気盛んです。興奮してしゃべっている感じなので、いつにも増して何言ってるかわかりませんw
配役・事前練習
まず集会場に通されます。私たちが参加した回は100人弱いて、集会場の椅子がほぼ埋まるくらいでした。
ここで案内役の人がカードを配り、自分の役が決まります。私たちは大工のエイモス・リンカーンさんと、船大工のサミュエル・ハワードさんになりましたw
ツアーの中で2人だけ、セリフ付きの役があります。カードにセリフが書いてあるようで、ツアー中、ガイドに呼びかけられた際にそのセリフを朗読します。参加した回ではカードが配られる際、「セリフ付きの役をやってみたい方」とガイドから呼びかけがあったのですが、その際に立候補したおじさんと、たまたまあたった男の子がセリフを言っていました。
基本的には博物館の人が相手を見てカードを配っているので、立候補しない限り当たらないと思います。
またツアー開始前に翻訳された説明書きをもらうことができます。カードをもらった際に「日本語ありますか?」と聞くと、和訳の説明書をくれました。フランス、チェコ、中国など様々な国の人がいて、案内役の人に「英語がわからなくても、雰囲気を味わってね!」と言われていたので、それくらいのスタンスで参加して全く問題ありません。
カードが配られると事前説明を受けます。演説に合わせて抗議の声を示すためのリアクションを習います。しっかり抗議の意思を示して下さい。どのタイミングでやるかは・・周りに合わせますw
- 足を踏み鳴らす
- 壁やいすをたたく
- 「シーーッ!」:現代の「Booo」と同じ感じ
市民集会の場
ツアーは市民集会の場、サミュエル・アダムズの演説から始まります。そう・・ビールの人です。この事件の中心人物だったのかとようやく理解しました。参加者は足を踏み鳴らしたり、壁をたたいたりと、事前に説明されたアクションで応対します。私たちも日本人力を発揮し、空気を読んでリアクションしましたw
これまで一方的に課税されてきた。植民地の権利と自由を守るべきだ
この演説の場面で、セリフがある役の2人が発言します。サミュエル・アダムズ役の博物館の人が「●●くん、おかしいだろう?」というような前振りに合わせ、カードに書かれたセリフを読み上げます。役が当たった小学4年生くらいの男の子、はにかみながらも大きな声でセリフを言ってました。お母さんに褒められていて、周囲はほっこりしました☺
さて、演説も終わり、ボストン湾に茶箱を投げ入れることが知らぬ間に決定したようなので、みんなに続いて船へ移動しますw
船上へ
博物館の横の海には船が浮かんでおり、そこから掛け声とともに茶箱を投げ入れます。「ファザーーー!!」。
実際の事件では約3時間半の間に45トン、当時の価格で1万ポンド=現在の150万ドル=2.4億円(1ポンド=160円で換算)の紅茶を海に投げ捨てました。
正体がばれないように、原住民モホーク族の扮装をしていたそうです。モホーク族は独立を保ってきたネイティブ・アメリカンで、その自由や独立精神への尊敬をこめて羽根装束をまとい、船に乗り込んだと伝えられています。
そのほか、船は当時の様子が再現されているので、家具や家財道具などを見て回るのも楽しいです。子供も大人も、みな順番に並んで茶箱を投げ入れてました。
室内ツアー
室内に戻り、アメリカ独立戦争に至るまでの流れを、3Dシアターや展示などを見ながら説明を聞きます。写真NGでした。ここでも工夫が凝らされていて、サミュエル・アダムズとイギリス国王ジョージ三世の肖像画が会話しているような演出があるなど(ハリーポッターのしゃべる肖像画たちのような)、飽きない工夫がされていました。
また、海に投げ捨てられた茶箱の実物展示もあります。ボストン湾に投げ捨てられ漂流していた茶箱を、1773年ジョン・ロビンソンという人が岸辺で見つけ、隠し持っていたそうです。この茶箱は先祖代々いろいろな使われ方(子供のおもちゃ、子猫のおうちなど)をされ、現代まで守り伝えられてきました。ボストン茶会事件で残った唯一の茶箱だそうです。
アビゲイル・ティールーム
約1時間のツアーが終了した後は、ティータイムを楽しんでください♪ツアー後半はずっと立ちっぱなしでまぁまぁ疲れるため、皆このティールームに流れていきます。うまくお金を落とさせる仕組みになっているなぁと2人で話してましたw
5種類の茶葉を楽しめるティーテイスティングがあります。お値段はこちら。
11時~15時のランチタイムは、サンドイッチ、サラダ、スープなども楽しめます。クッキーやスコーンなどの甘い物から、サミュエル・アダムズのビールもありますよ。
5種類の紅茶は、実際にボストン湾に投げ込まれた茶葉の味だそうです。紅茶に詳しくはないのですが、ダージリンやアールグレイなど一般的に飲むような紅茶と違い、どれも中国茶の独特の香りを思い出させるようなお茶でした。ちなみに、当時はGreen teaというものが一番高価だったそうです(日本の緑茶とは全く違います)。
お土産屋さん
博物館の隣に併設されています。お土産屋さんはツアーのチケットを購入しなくても入れます。マグカップやキーホールダーなど定番のお土産から、紅茶も売っています。よく飲む一般的な茶葉からフレーバーティー、そしてボストン茶会事件で投げ込まれた昔ながらの茶葉も、おしゃれな缶入りで売っているのでお土産おすすめです。
昔ながらの茶葉は本当にくせ強めなのでご注意ください。ボストン留学していた夫の友人に頂いたのですが、結構・・はい・・大変でした・・(しかも缶、大きい)w
頑張って飲み切りました、(貧乏性の)ゆきさんが
まとめ
今日はボストン茶会事件船と博物館を紹介しました。
- アメリカ、『自由』の始まりを知る
- ボストンの歴史を味わえる
- 参加型ツアーでユニークな経験
ボストンへ行った際はぜひ行ってみてください。参加者巻き込み型のツアーはなかなかない経験だと思いますし、ツアー参加者で一体になって「現地感」を体感できる良いチャンスです。
そのほか、街歩きの様子や、グルメついては別記事でまとめていますので合わせてご覧ください。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
この記事がお役に立てれば幸いです☺
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