こんにちは、牛肉はやっぱりすき焼きだよね、ゆきです!アメリカ東海岸のとある田舎で駐在妻しています。
渡米直後、スーパーに行って思ったこと…お肉の部位がさっぱりわからない!牛か豚かは辛うじてわかりますが、「”Prime Rib”?」「”Chunk”ってどこ…」と買い物に行くたび悩んでいました。そんな我が家でしたがミートスライサーを購入してからは様々な部位の塊肉に挑戦するようになり、「この部位は日本のロースに近いからすき焼きに最高」「ここは日本の豚バラ肉だ」と、日々、知識と経験を積み重ねてきました!
そこでこの記事では、「炒め物に使いやすい牛肉の部位ってどこ?」「料理に合わせてお肉の部位を使い分けたい!」という方におすすめ、【牛肉編】部位の英語名称とおすすめ調理法を紹介します!(豚肉編はこちら)
この記事でわかること
- 【重要】アメリカ牛のランク
- 【図・写真で】スーパーで買える牛肉の部位一覧
- 【解決!】ステーキ屋さんで悩む部位
「ミートスライサー」という単語が気になった方、こちらの記事をご覧ください!アメリカのスーパーには薄切り肉は少ないですが、おいしい塊肉はたくさんあります。スライスする手間はありますが、この塊肉から作った薄切り肉がめちゃくちゃおいしいんです!QOL爆上げしたい方、ぜひ合わせてご覧ください✨
アメリカ牛のランク
牛肉を選ぶにあたり部位に加えてもう1つ重要なポイント、お肉のランクを紹介します。アメリカの牛肉は柔らかさ、ジューシーさ、風味等に応じて8つのランクに分類されます。スーパーで販売されているのは上位3つPRIME、CHOICE、SELECTですが、実際に食べておいしいのはCHOICEまでと言われています。当然、上のランクに行くほどお値段はあがります。
「超おいしいステーキ、すき焼きを食べたい」という場合はPRIME一択でしょう✨脂のノリ、柔らかさ、そして満足度は格段に違います。
CHOICEは炒め物など日常使いする場合におすすめです。PRIMEに比べると脂のノリは落ち、やや赤身感は増しますが十分柔らかくおいしいです。お財布にも優しいので我が家はよくCHOICEの薄切り肉を使っています。
家族だけならCHOICEのお肉ですき焼きもやっちゃいます
SELECTは赤身部分が多く固いので、マリネしたり、煮込んだりと、柔らかさを引き出す調理が必要と一般的に言われています。一度試してみましたがやはり赤身の印象が強く、ものすごく固いわけではないですが…顎が段々疲れてくるくらいの歯ごたえはありました。
お肉のランクは「USDA CHOICE」とシールが貼られていたり、商品ラベルに「PRIME BEEF RIB EYE」と書いてあったりしますので、購入時にチェックすることをお忘れなく。
英語で!牛肉の部位名
部位一覧
日本とアメリカでは部位の分け方が異なりますが、ざっくりと牛を図解するとこんな感じです。
Sir-loinやTenderloinという名前は聞きなじみがありましたが、それ以外の名前はお初ですというものばかり…。しかし、部位を意識しつつ一度食べてみれば、どこがおいしかった、使いやすかったというのは自然と慣れていくのでご安心ください!
さっそくスーパーにあるお肉の部位を、我が家のおすすめ度とともに紹介します!おすすめ度はおいしさ、お値段(コスパ)を考えて評価しました。また、ご参考に購入価格も記載しています。お値段はスーパーや牛のランク、割引の有無によって大きく変わると思うのであくまで一参考として見て頂ければと思います。
Rib Eye
部位:特上ロース
評価:★★★★★
おすすめ調理法:焼き、茹で
おすすめ料理:ステーキ、すき焼き、焼き肉、しゃぶしゃぶ
参考価格:$22.99/lb(CHOICE)
我が家の超おすすめ部位Rib Eye!脂が多く霜降りになりやすい部分で、塊肉をそのままステーキにしても良し、スライスして焼肉しても良し、すき焼きにすれば最高すぎる……とスーパーで買える最高においしい部位です!
もちろん「煮」もおいしいはずですが、さすがに贅沢過ぎて使えません!(笑)
我が家はクリスマスや年越しなど、ちょっと特別な時に塊のリブアイを買ってきてステーキにしたり、すき焼きにしたりしています。中でもリブアイはすき焼きが最高です✨
「日本のすき焼き肉と比べるとサシが少なくない?おいしいの?」と思われるかもしれませんが、大丈夫です、むっっっっちゃくちゃおいしいです!確かに日本の霜降り肉に比べると脂は少ないですが、赤身と脂のバランスがちょうど良く、お肉本来の美味しさを感じつつも、脂の甘味、柔らかさを堪能できます。
また、霜降り過ぎないからこそ何枚でもいけちゃいます(笑)日本ですき焼きをすると脂が胃に来てしまい、「もういいや…昔に比べて食べられない」と思うのですが、リブアイはもたれることもなく、くどくないのでぱくぱく食べられてしまいます(いいのか悪いのか)。
スライスしたリブアイは、アメリカで売っている高級Wagyuに匹敵するおいしさです。我が家の超おすすめ部位ですので、スライサーをお持ちの方はぜひ1度試してみてください!
サシが入った塊肉を選ぶのがポイントですよ~
Chuck
部位:肩ロース
評価:★★★★☆
おすすめ調理法:焼き(茹でも良し)
おすすめ料理:炒め物全般、肉じゃが
参考価格:$8.99/lb(CHOICE)
肩の中でも背中側にあるお肉がChuckで、スーパーでは単にChuck、あるいはChuck Roll、Chuck Roastという名前で売られています。リブアイやサーロインに比べると脂は少ないですが、肩肉の中では適度に脂肪がのって柔らかめの部位です。リブアイに比べるとお手頃価格のため、我が家ではチャックで牛薄切り肉をよく作っています。
おすすめ調理法は炒め物全般。チンジャオロース、牛肉の甘辛炒め、野菜炒め…などなど、チャックの薄切り肉は万能です。肉じゃがなど、ちょっと煮る系の料理に使ってもおいしいです。リブアイより脂は少いので長時間火を入れないこと、なるべく薄くスライスするのがポイントです。
なるべく脂が入っている部位を探してください。リブアイに近い部分でさらにおいしいですよ~
Brisket
部位:肩バラ
評価:★★★☆☆
おすすめ調理法:焼き(長時間)、煮込み
おすすめ料理:BBQ、オーブン料理、シチュー全般
参考価格:$9.99/lb
前足の上にあるお肉でBrisketと呼ばれます。同じバラ肉でも、お腹部分のバラと比べると脂肪分は少なく赤身を楽しむ部分です。アメリカの名物料理と言えば…そう、バーベキュー(笑)!スペアリブ、プルドポーク(ほぐした豚肉)と並び、BBQの三大料理として数えられるのがブリスケットです。
アメリカでBBQレストランに行った際にはぜひブリスケットに挑戦してみてください。長時間炭火で焼いたブリスケットは「え、もと赤身系でしたっけ⁉」と思うくらい、ほろほろ崩れて柔らかく、赤身が持つお肉の旨味が凝縮されてめちゃくちゃおいしいです!(おすすめのお店はこちら)
家で再現しようと思いブリスケットの塊を買ってみたのですが…なかなか難しい。とにかく焼き時間がかかります(450gあたり焼き時間1時間なんてレシピも…)。ブリスケットを塊で焼きたい場合はスロークッカーを使うか、朝から気合を入れて作る必要があります。
適度な厚さに包丁で切り、焼き肉にしてもシチューなど煮込み料理にしてもおいしいです。赤身なので脂で滑ることもなく、スライサーがなくても包丁で十分切り分けられます。お手頃価格な部位で試しやすいと思います。
シチュー肉(スネ)よりも柔らかく、旨味も多いそうです
Short Ribs
部位:カルビ
評価:★★★☆☆
おすすめ調理法:焼き
おすすめ料理:焼肉、炒め物全般
参考価格:$10.99/lb
牛の上半身(リブ)のうち背中寄りがRib Eye、下部がこのShort Ribsです。脂はあるものの、リブアイのように赤身と脂が混ざり合ってはいません(英語ではマーブルと言うそう)。赤身と脂がはっきり分かれているような感じで、スライスしてみると確かに脂だけの部分がある程度出てきました。
カルビと似た部分なので、焼肉や炒め物など焼いて食べるにはおいしかったですが、やはり柔らかさや旨味はリブアイに劣るなぁと思います。お値段の差の通り…。
加熱し過ぎると固くなるので、これも薄くスライスして火をじゃじゃっと通すのがおすすめです。肉じゃがなど、ちょっと煮る系の料理はお肉が固くなるかもしれません。しゃぶしゃぶもいけますがやや脂多めです。
Flank
部位:バラ
評価:★☆☆☆☆
おすすめ調理法:焼き、(煮るも◎)
おすすめ料理:ステーキ
参考価格:$9.99/lb(SELECT)
お腹部分、バラに相当するのがFlankです。バラなのですが赤身が多く、味や食感はハラミに近いように思いました。薄くスライスされているものはそのまま焼いてステーキに、煮込み調理にもおいしい部位のようです。
我が家はオーブンで焼いてステーキにしました。お肉のランクがSELECTだったからかもしれませんが歯ごたえはまぁまぁあり、日本で食べるハラミよりももっとお肉独特の香りがするというか、血っぽさを感じるといいますか…、好みが分かれる部位のように思いました。
Round
部位:もも
評価:★★☆☆☆
おすすめ調理法:煮込み
おすすめ料理:カレー、シチュー
参考価格:$4.49/CHOICE
後ろ足のもも肉Roundです。写真からもわかるようにほぼ脂はなく、超赤身部分。料理でおいしく&柔らかくできる自信がないため滅多に買わないのですが、今回は特大割引に誘われ買ってしまいました。
これでもなるべく脂が入っていそうな部分を選んだのですが、焼いて食べてみると…うん赤身。固くて呑み込めないほどではないですが歯ごたえはあり、味はハラミに似ていました。そのためおすすめ料理はカレーやシチューなどの煮込み系。それも圧力をがっつりかけて、ほろほろに崩れるくらいまで煮込むのがおすすめです。焼いて食べるのは好みが分かれるかもしれません、煮込みにすれば◎です。
高圧50分かけるとほろほろになりました~
ステーキ部位
よくスーパーに売られている、骨がTの状態で残った塊肉がT-bone Steak。Tの部分を挟んで腰肉(ロイン)部分とヒレ(テンダーロイン)部分がくっついている部位です。
ステーキ屋さんでT-bone Steakのほか、New York Strip、Porterhouseなんて名前を見たことありませんか?何がどこの部位なんだ…と混乱するのですがどれも全てロイン(腰肉)部分のお肉なんです。
ロインの中でも牛の頭に近い部分はShort Loinと呼ばれ、この部位のステーキがNew York StripあるいはStrip Steakと呼ばれます。赤身なのに全体で一番柔らかい部分と言われるTenderloin、ヒレのステーキはフランス料理などで見かけるFilet Mignonと呼ばれるあれです。
このロインとテンダーロインの両方がくっついた部位がT-born Steakで、中でもテンダーロインが全体の1/3を占めるとPorterhouseに分類されます。
ステーキ屋さんに行った時どの部位を頼めばよいのか…、こう言ってしまっては元も子もないですがお好みによります!赤身好きなのか、柔らかいのが好みか、好みが見つかるまでいろいろ試してみてください。
T-bornステーキはサシが入ってジューシーなロイン部分と、柔らかい赤身のTenderloin部分を一度に楽しめるステーキです。赤身が好きという方はPorterhouseにすると、ヒレ部分がより多くついてくるので好みに合うかもしれません。ちなみにアメリカでは、脂が多いリブロース部分をステーキにしたRib Eye Steakも人気です。
450gあたり$32.99というお値段に、この日は自重しました…。でもPRIMEのリブアイなんて絶対おいしいので試してみる価値ありです✨
日本でもおなじみSir-Loinもあります!アメリカのスーパーにはステーキ用として、スライスされたもの(分厚め)や塊の状態で売られています。ステーキをする際、フライパンで焼くのもいいですが、キッチンの大きなオーブンで焼くと結構うまく焼けるのでおすすめです。Rib Eyeよりも赤身系、お肉の弾力を楽しめる部位だと思います。
好きな部位が見つかるまでいろいろ試すのも楽しいですよ~
まとめ
この記事では【牛肉編】部位の英語名称とおすすめ調理法を紹介しました。タンやテール(尻尾)と言った部位もありますが、スーパーで買える、普段使いできる部位を中心にまとめました。
「どこの部位を買ったらいいんだろう」「買い物に失敗したくない」という方、ぜひおすすめから試してみてください!我が家の、食べたからこそ分かるリアルな感想・おすすめ調理法・使い方が、これからのお買い物の参考になれば幸いです。
ちなみに、我が家が使っているミートスライサーがこちら!使い方や使い勝手についてまとめた記事も合わせてご覧ください。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
この記事がお役に立てれば幸いです☺
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